「汚れた桜」の読書感想文。〜前編〜

「いつまで桜やってんだよ」

「今議論すべきはコロナウイルスだろ!」

桜を見る会の追及か、コロナウイルスの対応か。

悩ましいです。

 

世界的に、地球的に影響が大きそうな感じて、感染の恐怖があるからいかにもコロナウイルスの心配をします。

が、実際のところはどうか。

現時点(2月4日の夜)時点では、「過度に恐れる必要はなく、インフルエンザと同程度の予防をしていれば十分」てなモードです。

 

だったら「桜を見る会」の疑惑に迫った毎日新聞の力作を読んでみようよ。

 

汚れた桜

 

0.先に言っとくけど

先に言っときますけど、この記事では政治的な主張はありません。

「汚れた桜」という本を読んだ感想を、正直に、率直に書くだけです。

 

それと、この本に、これまで報じられていない新たな情報が掲載されてるわけじゃないです。

昨年11月から12月末までの取材に関しての情報です。

新しい情報を期待しているんだったら、別にあたってください。

 

けれども、この本は、政治・行政・国民の生活といったものをどう考えるべきなのか。そういうことに関心が低かった人でも「こんなことだったらちゃんと考えなきゃ!」と思える臨場感たっぷりの内容になってます。

 

 

 

1.「汚れた桜」概要

 

まず、この本は、2019年11月から12月末まで、毎日新聞の取材班の戦いについて書かれた本です。

なので、

 

  • 安倍「 #募ったが募集していない」騒動
  • コロナウイルス対応への後手

 

などなど、相変わらず続く失言や失態は載ってません。

 

が、新聞やテレビをしっかり観ることが少ないわたしにとって、国会中継をしっかり観る機会の少ないわたしにとって、12月までの期間だけでも十分お腹いっぱいになる内容でした。

ネットだと発言の一部だけだったりして全貌がつかめない、一部切り取り等情報が十分じゃないのはよくないのですが、この本でどういう流れでこんな発言があったのか、といった流れがよくわかりました。

 

 

2.入手

 

まず最初に、どう入手したかを確認しておきます。それも触れておきたい情報です。

 

2月1日発売はわかっていました。

福岡では1日程度遅れるのが常、でも話題になっている本だから早めに着くかも(実際、Twitterでは「発売日前日にゲット!」などのツイートもありましたから、かすかな期待。でも、裏切られました。

 

 

引用したのはわたしのツイート。

2月1日、郊外の書店A。Amazonの画像を店員に見せたところ、「2月1日発売ですね。福岡は1日遅れて、しかも日曜日をはさみますから届くのは明後日でしょうね」とのこと。

2月2日、ショッピングモールの中にある大型書店B。あると思いきや、無い。店内の在庫を調べる端末でも在庫はない、とのこと。店員に聞くと

「入荷の予定は無いですね。取り寄せますか。出版社手配なので(こういう表現だったか、正確じゃないかもしれません)2週間かかりますね」

だと。これはきついな。ほんまか、2週間とは。

 

↓ こんなツイートもありました。


わたしもなんとなく嫌な感覚はありました。書店Bは、日本各地で物議を醸した過去のある、あの書店。「汚れた桜」発売に腰が引けてる、というか積極的に発売したくない、現政権から声がかかってるのかな、あるいは経営者が忖度してるのかな。そんな感覚です。

 

とある方から「博多駅の丸善にはあるみたいですよ」と教えてもらい、博多へ。

ありました、丸善さん。

 

丸善さんでも、書棚は奥でした。

 

出版・書籍の販売も、忖度無しに、自由にさせてくれよ と思いました。

日本国憲法でも第21条で、

メモ

集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

って定義してるんだしさ。

 

 

3.ネット時代のメディアの姿と、矜持

 

今回、毎日新聞は株を上げてますよね。

 

「デジタル取材センター」という部署

 

「汚れた桜」の著者は【毎日新聞「桜を見る会」取材班】。

具体的には、毎日新聞東京本社編集編成局統合デジタル取材センターの江畑佳明、大場伸也、吉井理記の3記者。

この部署がどういう部署なのか、どんな役割を果たしたのか、これがこの本の重要なファクターのひとつであり、毎日新聞が株を上げているきっかけのひとつ。

詳細はこの本を読んでいただくこととして、ネットの特長(例:文字数を気にしなくてもいい)、特定の分野にこだわらない部隊が俊敏に動いた結晶ですね、この本は。

様々な経験をしている記者が集まり、有機的に機能したことも大きかった。

 

リーダーの齊藤信宏さんがこれまたすごい。

デジタル取材センターの本領発揮とばかり、政権に忖度せず、政権に不満を持つ国民の本音を代弁するようなツイートを連発。

 

齊藤さんの存在を知ったのは、毎日新聞だけがキャップ懇(安倍首相がメディアのキャップを呼んで開いた懇親会)を欠席したらしい、とTwitterで話題になり、「ほんとですか?」の問いに、

とさらりとツイートした時。

ここから、毎日新聞の、彼ら彼女らの考える「メディアとして、新聞社としてあるべき姿」の実行・実践が再始動します。

 

懇談会への出席の目的、これまでの慣例などもこの本には書かれていて、決して一律欠席することだけが正義というわけではなさそうですが、このタイミングではあかんやろと判断した毎日。

 

齊藤さんの、空気を読まない(良い意味で)ツイートはその後も続いています。

 

YouTuberとなった毎日新聞記者も登場します。

ネット時代のメディアの存在意義のひとつを見せてくれている感じがしました。

 

 

4.堕落した政治の責任

 

今の政権は堕落してますよね。

それは、アンチ安倍はもちろん、安倍さん擁護派もきっと認めるところでしょう。

 

その責任はどこにあるか。

安倍晋三自身、安倍内閣、アベシのお仲間(自民党、公明党、とりまき)、内閣人事局で牛耳られた官僚たち、安倍サポーターたち・・・。腰が引けているメディア。

でも、最終的には主権者であるわれわれ国民。

 

わたしは選挙権、特に投票権を得たときから、すべての投票をしているし、自分なりの投票をしてきました。

が、それだけでは足りなかったと反省。

 

  • ブログに政治のことを書くのはよくない
  • 沖縄で米軍基地の話をしちゃいけない

 

等々、政治の話を話をするのは、日本ではご法度、あるいはなんとなく避けられてきた空気、風土みたいなのがあります。

頓珍漢な発言をするアベシ、河井克行・河井案里夫妻、菅原一秀等など、議員のネタに事欠かない自民党。彼らの応援団の公明党、維新の会・・・。

 

でも、彼ら彼女らを放置してきた責任を考えると、意思・考え・日本はこうありたいという想いは発信しなければ。

「汚れた桜」を読みながら、そして読み終わって。行動しなきゃ、って思った次第です。

 

 

その第一歩、「汚れた桜」を買って読む。

「汚れた桜」は1,320円。

博多駅まで買いに行ったわたしは、+1,000円ほどの出費。

無駄ではありません。必要な出費でした。

 

書籍代、交通費、それぞれに消費税10%かかる。上等じゃないか。それくらい払ってやる。

中国へのチャーター機、8万円を請求するみみっちい安倍政権。イバンカに億の単位の贈り物するアベシさんらとは違います。

 

 

 

他にも書きたいことがありますので、この記事は前編としました。

 

後編はこちらです。

 

 

 

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