文章をうまく書きたいなら読んどけ「新しい文章力の教室」

とあるブロガーが、「文章力を上げたいなら、この1冊で必要十分」というようなことを書いてました。

ほんとかなあ、と思いながら読んでみたところ・・・。

新しい文章力の教室

文章力を上げようという本の書評を書くのは躊躇しますよね。

だって、この文章が下手くそだと、「その本読んでもこの程度の文章かよ」と言われちゃいますからね。

ただ、言っておきますが、その心配を抜きにしても、この本はよかったですよ。

 

1.完読してもらう

この本のテーマは「完読してもらう文章を書く」こと。

「文章力を上げる」とはどうすることか。

人によって違いますよね。何を目的にするのか。

サラリーパーソンなら「プレゼンで受注を勝ち取る」

小学生なら「読書感想文で金賞をとる」

ブロガーなら「PVを上げる、セッション時間(ブログへの訪問時間)を長くする」

などなど。

「完読してもらう」は、これらのどれにも貢献する目的ですよね。

だから、万人にすすめられますが、このブログに訪問された方の多くがきっと自分のブログを充実させる、という目的ですよね。それでOKです。

2.初心者から上級者まで

もともと、この本は、ナタリーというメディアで新人ライターを鍛えてきた著者が、そのエッセンスをまとめたものです。

つまり、物書きをこれから始めようという相手を対象に教えてきた内容ということです。

本の最初の方は基本的なことが書いてあります。

ただ、読み進めると、徐々にレベルが上がっていきます。ほほー、こんなところまで注意を払わないと読みづらい文章になってしまうのだな、と気付かされる説明もあります。

つまりは、初心者から、さらに文章力をあげようという上級者まで、参考になると思います。

3.わたしの経験から

わたしは、普通の企業で総務の仕事を長く続けてきました。

総務ですから、営業のように社外の方に企画をプレゼンするというような機会・経験はありません。

一方で、社内の通達の文書、就業規則などの規定類の整備、社長の●●メッセージのゴーストライターなど、真面目な文章を書く機会は多かったです。

そのため、ある程度はちゃんとした文章を書こうという意識はふだんからあるし、上司から怒られ続けて直してきたし、自分自身で読み進めていておかしいな・注意しなければいけないな、というポイントは体験してきました。

この本を読み進めていると、

  • そうそう、こういうことは気をつけないといけないとこだよね
  • これは昔上司から怒られたことあったミスだな

といったことが連続して出てきます。大げさではなく、わたしの経験を記録しておいたらこんな本になっていたかもね、というありがたい本です。

といっても、ほんの一部にしかなりえない経験しかないですけど、もちろん。この本の蓄積は膨大です。

 

4.この本はエッセンス

「この本、1冊あればいい」と冒頭に申し上げましたが、この1冊に全てが網羅されているわけではありません。

この本はエッセンス。文章力を上げるのに大事なことを抽出したもの。

そのエッセンスとは「書き始める前に、主眼と骨子を立てる」です。これが貫かれてます。

本を読み、実際に書き、推敲し、また本に戻って注意すべき点を確認し というサイクルを回す、そのPDCAのサイクルの中心にある本だと認識していただくのがいいと思います。

オススメです。

ただし、この本に唯一ツッコんでもいいですか。

「完読される文章とは、完食されるラーメンみたいなものです」

とあるのですが、スープを全部飲み干すのを避ける人は多いです。

それをどうとらえればいいのかな😁

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)

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